前回の広島大学に続いて、今回も中国地方の大学を紹介していきます。
今回紹介するのは、山口大学です。
中国地方の国立大学というと広島大学や岡山大学が最初に思い浮かぶ人も多いと思いますが、採用活動において、大学訪問を検討しているなら、山口大学もぜひ押さえておきたい大学です。
理学、工学、情報、農学、獣医学、医学まで幅広い理系分野を持つ総合大学で、メーカー、IT、化学、食品、医薬品、研究開発職などとの相性も非常に良い大学です。
そして大学訪問をする採用担当者が、理系採用を考えているのであれば、覚えておきたいこととしては「山口大学の理系学部は、キャンパスがかなり分かれている」ということ。
「山口大学だから、とりあえず山口市へ行けばいいだろう」と考えていると、工学部の学生には会えません。
今回は採用担当者目線で、山口大学の歴史からキャンパス、キャリアセンター、そして理系学部の就職窓口まで紹介していきます。
Contents
山口大学の歴史は意外と古い
山口大学の歴史を遡ると、なんと江戸時代まで遡ります。
その起源とされているのが、長州藩士・上田鳳陽によって1815年に創設された私塾「山口講堂」です。
その後、山口講習堂、山口明倫館などへと発展。
明治・大正期のさまざまな学校を経て、1949年に新制の国立大学「山口大学」が誕生しました。
2015年には山口講堂の創設から200周年を迎えています。
山口といえば幕末・明治維新のイメージが非常に強い地域ですが、大学の歴史にも長州の教育文化がしっかりとつながっています。
現在では9学部、1学環、複数の大学院研究科を擁し、1万人以上の学生が学ぶ総合大学となっています。
山口大学の主要キャンパスは3つ
大学訪問をする企業担当者にとって、ここが一番重要です。
山口大学の主要キャンパスは、
吉田キャンパス
常盤キャンパス
小串キャンパス
の3つ。
しかも吉田キャンパスは山口市、常盤・小串キャンパスは宇部市にあります。
①吉田キャンパス
山口大学のメインキャンパスです。
所在地は、
山口県山口市吉田1677-1
主な学部・学環は、
・人文学部
・教育学部
・経済学部
・理学部
・農学部
・共同獣医学部
・国際総合科学部
・ひと・まち未来共創学環
となっています。
理系採用という視点では、理学部・農学部・共同獣医学部が重要です。
また、工学部・情報学部・医学部の学生も1年次には吉田キャンパスで共通教育を学びます。
大学全体のキャリアセンターも吉田キャンパスにあります。
②常盤キャンパス
メーカーやIT企業の採用担当者なら、むしろこちらが本命になるかもしれません。
所在地は、
山口県宇部市常盤台2丁目16番1号
2026年度現在、
工学部・情報学部
が置かれています。
機械、電気電子、化学、建築、情報系などの学生へアプローチしたい企業にとっては重要なキャンパスです。
注意したいのは、山口市ではなく宇部市にあるということ。
吉田キャンパスと同じ日に大学訪問する場合は、移動時間まで考えてアポイントを設定する必要があります。
③小串キャンパス
こちらも宇部市にあるキャンパスです。
医学部と山口大学医学部附属病院があります。
医学部生は1年次を吉田キャンパスで過ごし、2年次以降は基本的に小串キャンパスで学びます。
医療、製薬、医療機器などの企業であればチェックしておきたいキャンパスです。
山口大学のキャリアセンター
山口大学の全学的なキャリア支援を担当しているのが**「山口大学キャリアセンター」**です。
2024年4月に、それまでの就職支援室、キャリアパスデザイン推進室、若者定着促進室を統合して設置されました。
所在地は吉田キャンパスです。
【山口大学キャリアセンター】
〒753-8511
山口県山口市吉田1677-1
TEL:083-933-5167
公式サイト
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~ss-web/
企業向け情報
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~ss-web/company/
山口大学では全学的な就職支援だけでなく、各学部・学科にも就職担当教員が配置されています。
理系採用の場合は、ここが重要です。
理系採用なら就職担当教員も確認しよう
山口大学では、各学部・学科の就職担当教職員を公開しています。
大学訪問をする企業にとって非常にありがたい情報です。
就職担当教職員一覧
一覧PDF
担当者は年度によって変更されるため、訪問前には必ず最新版を確認してください。
工学部は学科ごとにアプローチできる
メーカー系企業にとって特に注目したいのが常盤キャンパスの工学部です。
山口大学工学部では、学科ごとに就職担当教員が配置されています。
例えば2026年度の機械工学科では、大木順司教授が就職担当として掲載されています。
求人についても、学科を指定しない求人は工学部学務課就職担当、学科指定の求人については各学科の就職担当へ送る仕組みになっています。
工学部 求人・就職担当情報
【工学部 学務課 就職担当】
〒755-8611
山口県宇部市常盤台2丁目16番1号
TEL:0836-85-9004・9925
工学系の学生を採用したい企業なら、吉田キャンパスのキャリアセンターだけでなく、常盤キャンパスへの直接アプローチも考えたいところです。
情報系採用も常盤キャンパス
IT・AI・データサイエンス系の採用で注目したいのが情報学部です。
情報系も常盤キャンパスにあります。
2026年度の知能情報工学科では、多田村克己教授が就職担当として掲載されています。
ITエンジニア、AI、データ分析、DX関連などの採用を行っている企業にとって、今後さらに注目したい学部です。
農学・バイオ系なら吉田キャンパス
食品、化学、バイオ、農業関連企業なら農学部です。
農学部では、就職支援セミナーのほか、農学部生の採用を希望する企業を集めた**「農学部day」**という就職説明会も実施しています。
農学部だけを対象とした企業との接点が用意されているのは、採用担当者としてもチェックしておきたいところです。
獣医学部があるのも山口大学の特徴
そして山口大学の理系採用を語るうえで忘れてはいけないのが共同獣医学部です。
山口大学は鹿児島大学と共同で獣医学教育を行っており、6年間の獣医学教育を実施しています。
2026年度の就職担当教員は、
渋谷周作先生
E-mail:shushibu@yamaguchi-u.ac.jp
です。
また共同獣医学部では、山口大学・宮崎大学・鹿児島大学の獣医学科が連携した企業研究プラットフォームも設けられています。
製薬、動物薬、食品、検査、研究開発などの企業であれば非常に面白い採用ターゲットになるでしょう。
共同獣医学部の企業向けページはこちらです。
山口大学への大学訪問は「誰に会いたいか」から逆算しよう
山口大学への大学訪問で一番大切なのは、最初に訪問するキャンパスを間違えないことです。
ざっくり整理すると、
理学・農学・獣医 → 吉田キャンパス
機械・電気・化学・建築・情報 → 常盤キャンパス
医学・医療 → 小串キャンパス
というイメージです。
特に理系採用の場合、大学全体のキャリアセンターだけを訪問して終わるのは少しもったいない。
採用したい専門分野を決めたうえで、各学部・学科の就職担当教員まで確認してから訪問する方が、より効果的な大学訪問になると思います。
最後にどうでもいい山口大学の豆知識
最後は今回も、採用にはほぼ関係のない話をひとつ(笑)。
山口大学は「1949年創立」と紹介されることがありますが、大学自身は1815年の山口講堂をルーツとしています。
つまり創基から数えると210年以上の歴史を持つ大学です。
1815年といえば江戸時代。
ペリー来航より38年前です。
しかも、その後の幕末には長州藩が日本史のど真ん中に登場します。
吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文……。
山口大学そのものが松下村塾だったわけではありませんが、同じ長州の地で幕末以前から教育の歴史が積み重なっていたと考えると、歴史好きとしてはちょっとテンションが上がります(笑)。
大学訪問のついでに山口の歴史にも触れてみると、出張が少し楽しくなるかもしれません。
まとめ
山口大学は、中国地方で理系学生を採用する企業にとってぜひチェックしておきたい国立大学です。
理学部、農学部、共同獣医学部は吉田キャンパス。
工学部・情報学部は宇部市の常盤キャンパス。
医学部は同じく宇部市の小串キャンパス。
この**「理系学部が複数のキャンパスに分かれている」**という点が、山口大学への大学訪問では非常に重要です。
さらに各学部・学科には就職担当教員が配置されており、工学部などでは学科を指定した求人の窓口も明確になっています。
山口大学へ訪問するときは、
「山口大学へ行く」のではなく、「どの分野の学生に会いに行くのか」
を先に決めてから、訪問先を考えるのがおすすめです。
特に工学・情報系採用の担当者。
新山口駅で降りて、そのまま吉田キャンパスへ向かわないようにご注意ください(笑)。

