採用の裏側

リクナビとマイナビどちらが良いのか?

世の中の就活生ほとんどが使用している就職サイトと言えば、マイナビとリクナビでしょう。

「リクナビとマイナビどちらがいいのか?」

昔に比べると媒体も増えてきたので、あまり耳にする機会もなくなりましたが、以前はこの「リクナビマイナビ論争」は、採用担当者の中でよく話題に上がったものです。

結論から申し上げますと、「なにか明確な違いがあるわけではないので、正直どちらでもいいのでは?」になってしまうのですが、今回はリクナビ・マイナビの媒体にスポットを当てて話をしていきたいと思います。

以前はあったリクナビとマイナビの差

「違いはない」と言い切ったリクナビとマイナビですが、以前はそれぞれ「違い」と言える部分がありました。

今も昔も変わらぬ業界のリーディングカンパニーであるリクナビは、圧倒的に掲載社数も多く、知名度も抜群だったため、マイナビに比べて(他の媒体も含めて)エントリー数を稼げる媒体でした。しかし掲載費用も高く、比較的大手企業の掲載が多いサイトという印象でした。

一方マイナビは、リクナビ以外の媒体に比べれば掲載社数やエントリー者数も多かったですが、やはりリクナビに続く二番手色が濃いため、リクナビに比べると金額も安く比較的中小企業の掲載が多いサイトという印象でした。

しかし広告戦略を大々的に仕掛け、大学への広報に力を注いだ結果、現在は掲載社数も逆転しており、学生にとっての「就活ナンバーワンサイト」と言えばマイナビという答えが返ってくるはずです。

※これはあくまで新卒サイトに限っての話で、グローバルナンバーワンリクルートとしては、「日本国内の大学生をメインとした新卒向け求人サイト」という国内の小さなマーケットではなく、indeedやGlassdoorなど既に海外に戦いの目を向けているのかもしれません。

リクナビとマイナビ登録者の集め方

「リクナビとマイナビ登録者数はどっちが多いの?」

意外に知らない方もいるようですが、ほとんどの学生がどちらのナビにも登録(のみ)はしています。

これまでの先輩たちも使っていたため「就活スタート=ナビへの登録」という認識はもちろん、大々的な広告戦略により、就活を意識し始めたと同時に学生達はナビサイトを訪れます。

しかし、リクナビやマイナビは「登録待ち」だけでなく、実際に大学へのアプローチも同時に行っています。

リクナビやマイナビにはそれぞれ大学担当者がおり、彼ら彼女らが毎年学内において、登録会と言う名のセミナーを行っています。

「ナビの使い方や企業の選び方、就活に向けて何を準備するか?」といったような内容ですが、これはあくまで表向きの理由で、本当の目的は「学生にナビサイトへの登録を施すため」です。

ナビ会社としては、自社サイトを学生に直接広報でき、かつセミナーの中でナビに登録をしてもらうことも出来ます。一方大学側(キャリアセンターや先生方)としても、面倒なセミナーを丸投げすることも出来る。

まさにWinWinなセミナーとなるわけです。

という背景があるので、リクナビやマイナビの登録者数というのは大した指標にはならないわけです。

操作性も重要になってきたりする

ナビの基本的な目的は、集客力を行う為の「広告」としての役割になってくるのですが、採用担当が使うのは管理画面になりますので、ナビを選ぶうえで裏画面(管理画面)の操作性は重要になってきます。

採用担当者が複数名いたり、複数の担当者が離れた場所に勤務していたりなど、情報共有しながら複数名で操作を行うケースはもちろんですが、バックオフィスの部分を専門で行なってくれる担当者がいる場合も、採用チームにおいてはナビの操作性も集客と同じくらい重要になってきます。

個人的にはマイナビの方がシンプルで使いやすい印象がありますが、これは人それぞれでしょう。

デザインや仕様は毎年大して変わらないはずですので、実際に確認出来る機会があれば、好きな方を選べばいいと思います(どちらも扱いやすいです)。

数年前?マイナビが大幅なリニューアルをしましたが、いくら便利になると分かっていても、使う側からすると「操作覚える」という必要性があるため、メジャーなナビの大幅変更を好んでいない採用担当は多いでしょう。

マイナビの変更が話題になり忘れていましたが、ずいぶん昔(2009くらい?)にリクナビも大きくデザインを変更したような記憶があります。

リクナビマイナビの差にこだわる担当者は二流

冒頭で「リクナビマイナビに差はない」とお伝えしましたが、媒体自体の成果だけをやたらと気にする担当者は、正直優秀とは言えません。

わかりやすく言うと、登録者数や傾向、同業他社での成果を過度に気にするケースです。

もちろんその辺りの数字やケーススタディは重要なのですが、今の時代は「どこに出すか?」以上に、エントリー管理や分析が重要になっています。

「広告戦略」や「広告運用」という言葉がこれだけ主流になっているにも関わらず、未だに媒体が持つ能力だけに頼るスタンス・・・。

大切なのは使い方です。

どうアプローチしていくのか?どう表現していくのか?同業他社はどう使っているのか?

リクナビとマイナビどちらに掲載するか?媒体の力はそれほど変わりません。

もしかするとどの媒体でも同様かもしれませんが、あなたがどこで差をつけるか?が重要なのです。

学生の感覚からすれば一緒

ここまでは、採用担当側からの話でしたが、学生からするとリクナビとマイナビに違いはあるのでしょうか?

はっきりとしたデータは存在しませんが、さらにマイナビとリクナビの違いがなくなってきたように思えます。

以前は、どちらのアクティブユーザーが多いか?という論点になっていましたが、スカウト式の媒体など、就活に活用する媒体の多様化が進んでいる印象を受けるからです。

「自分に一番マッチする媒体を使用する」

最近の学生はしっかりと状況を把握出来ているようです。

と言う事で、今回はリクナビとマイナビの話題でしたが、結論「どちらでも変わらない」です。

自社に合った方の媒体を使用して下さい。