ビジネス本

「競争しない営業戦略」感想とまとめ

会社の事業について色々と幅を増やさないといけないなと思って読みました。
たしかにそうだよな・・・と思うことが沢山ありました。
経営系の本はもっと読まないと底の浅さが露呈します。
以下備忘録です。

競争するメリット

1.企業の能力向上
2.市場の成長
3.組織の活性化
4.ニーズの多様化への対応
5.価格の低下

競争するデメリット

1.競争志向になる(顧客志向ではない)
2.必要以上の価格下落
3.組織の疲労

リーダー企業の戦略定石

1.周辺需要拡大:朝も夜も歯磨き:ライオンは既存のシェア分は確保できる

2.同質化政策:下位企業のヒット商品を上手く真似る。:コカコーラの自販は他社のヒット模倣

3.非価格対応:下位の安売りに安易に応じない:一番利益が減るのはリーダー企業

4.最適シェア維持:シェアを取りすぎるとかえってトータルコストが高くなる
※独占禁止法の問題や、おいしくない客も取らなくてはならない

リーダー企業を参入させない戦略

1.市場規模をあまり大きくしない

2.利益率をあまり高くしない

3.市場を急速に立ち上げない
※市場が急成長すると回収期間が短くなる

ニッチ戦略について

①質限定のニッチ戦略

1.技術ニッチ:リーダー企業が持ってない技術を開拓
マニー:手術用縫合針 ローズ:電子ピアノ(金属棒で叩く)手間がかかる
プロネクサス:株券印刷からデータベース事業

2.チャネル・ニッチ:リーダーが追随できないチャネルを抑え、市場の独占を作る
チャコット:バレエダンス用シューズ 大同生命保険:経営者を被保険者

3.特殊ニーズ・ニッチ:一般的でない特殊なニーズに対応した技術やサービス
※トーシンテック:タクシーのドア タカラベルモンテ:理美容室の椅子

②量限定のニッチ戦略

1.空間ニッチ:限られたエリアだけを事業領域とする
セイコーマート:北海道だけに限定 アサヒちくわ:豊橋に限定

2.時間ニッチ:限られた時間にだけ事業が集中
LSIメディエント:ドーピング検査 エイジス:棚卸し代行

3.ボリューム・ニッチ:リーダー企業が参入するには規模が小さい
タマス:卓球のトッププロに絞ったメーカー ブロンプトン:折り畳み自転車

4.残存ニッチ:市場が縮小し、大手が撤退した結果、利益を追求する戦略
東洋化成:レコード製造会社 富士フィルム:チェキ

5.限定量ニッチ:生産量・供給量を意図的に絞ることでプレミア感を出す
日産自動車:Be-1 限定1万車

③質・量限定ニッチ

1.カスタマイズニッチ:完全オーダーメイドに基づく製品・サービス
銀座山形屋:スーツオーダーメイド アメリカンエキスプレス:高所得者

2.切替コストニッチ:後発企業の製品・サービスに切り替えるのにコストがかかる場合
キングジム:書類ファイル(キングファイル)
ホギメディカル:手術で使うメス、注射器(工場のラインはキット毎に対応)

ニッチ企業が成長する方法

①マルチニッチ戦略

→棲み分け市場を複数有する。

小林製薬:これまでありそうでなかった商品 クラレ:人口皮革、樹脂

②チャレンジャーへの転換

→利益を蓄積したあと、リーダー企業と戦っていく

スターバックス ホンダ:シビック、アコード異なるデザイン

不協和戦略

→2つの要素が何らかの理由によって相互に適合しない状況。

1.企業資産の負債化

ライフネット生命:インターネット専業。これまでの営業職員が不要になる

青山フラワーマーケット:B to Cに特化。BtoBでの高額な冷蔵庫が不要になる。

2.市場資産の負債化

スマホ決済:どこでも使える。従来のレジスターやカードリーター(場所固定)が不要

宝島島:読んでいない人に買ってもらう。付録。書店を巡り現場の見え方などをコンサル。

(元々コンサルティング会社)

3.論理の自縛化

リブセンス:成功報酬型→リクルートは掲載課金型

ドゥクラッセ:「実年齢でも輝く生き方」(若さ=良いではない)

アサヒ飲料:朝のコーヒー夕方のコーヒー

→ジョージアの提唱する「いつでもどこでも」に対して

4.事業の共食化

QBハウス:低価格理容室。従来の価格帯のところは収入減。

ソニー損害保険:走行距離で料金設定。追随すると収入減。

○リーダー企業の「強み」は絶対的であると諦めてしまっているような業界では、

1つだけでなく複数の「強みを弱みに転化する要因」を見つけることができる

○顧客を教育して賢くしていく

協調戦略

1.コンピタンス・プロバイダー(コア事業を受託)

→自社のコア領域を競合から受託して協調。

星野リゾート:他のホテル、旅館と競合しながら、再生事業は他の運営を受託

レコフ:M&Aアドバイザー事業をしつつ、データは競合に販売

2.レイヤーマスター(機能を部分的に提供)

→ある機能だけ提供してバリューチェーンに入り込む

セブン銀行:ATMに特化して、他行のバリューチェーンに入り込む

エイジス:企業の棚卸しを専門に行う

IMS:医薬品の市場データを調査、提供する

鴻海精密工業:エレクトロニクス業界の川中は利益率が低い

(そこのEMSを大量受注:iphone、ipad)

3.マーケットメーカー(新たな機能を追加)

→相手企業のバリューチェーンに新たな機能を追加

ラクスル:ネットを使った印刷通販業。発注者からの依頼を種類や納期に応じて

印刷会社に割り振る。

イオンライフ:葬式事業

楽天バスサービス:高速バスの切符をインターネットで販売

4.パンドラー(他者品も組み込む)

→他者の商品も組み込み、競合他社の参入障壁を高める

グリコ:オフィスグリコ

アスクル:他社商品をカタログに入れる(キングファイル)