Contents
① 中央大学ってどんな大学?
今回の大学訪問は、中央大学です。
中央大学と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか。
「法学部が有名な大学」
「八王子にある大学」
「MARCHの一角」
採用担当者であれば、このあたりを思い浮かべる方が多いかもしれません。
確かに中央大学は、1885年に法律学校としてスタートした歴史を持ち、現在でも法学分野に強い大学として全国的に知られています。
しかし、理系学生の採用という視点から見ると、ぜひ知っておきたいのが東京都文京区にある後楽園キャンパスです。
中央大学の理系教育は2026年4月に大きな転換点を迎えました。
従来の「理工学部」を発展的に再編し、
・基幹理工学部
・社会理工学部
・先進理工学部
という3つの理工系学部が新たに誕生しています。
しかも、この3学部が置かれている後楽園キャンパスは、東京メトロ「後楽園駅」から徒歩約5分。
東京ドームのすぐ近くという、私立大学の理系キャンパスとしてはかなり恵まれた立地です。
「中央大学=八王子」というイメージを持っている方にとっては、少し意外かもしれません。
今回はそんな中央大学について、大学全体のキャンパス構成にも触れながら、理系学生が集まる後楽園キャンパスを中心に採用担当者目線で紹介していきます。
② 中央大学の歴史|始まりは「英吉利法律学校」
中央大学の歴史は古く、その始まりは1885年(明治18年)。
18人の法律家によって設立された「英吉利法律学校」が前身です。
その後、1889年に「東京法学院」、1903年に「東京法学院大学」へと名称を変え、1905年に現在の「中央大学」という名称になりました。
つまり、140年以上の歴史を持つ大学です。
中央大学が現在でも法律分野に強いイメージを持たれているのは、この大学の成り立ちそのものが法律教育から始まっているからなんですね。
一方、理系教育の歴史も決して浅くありません。
戦後の1949年、社会復興と産業発展を担う技術者を育成するため「工学部」が設置されました。
そして1962年には、基礎科学分野を含めた「理工学部」へと改組。
その後60年以上にわたり、理学・工学の両分野で人材を送り出してきました。
そして2026年。
AI、IoT、ビッグデータ、気候変動、エネルギー、医療など、従来の一つの専門分野だけでは解決しにくい社会課題が増えていることを背景に、理工学部を3学部へと再編。
中央大学の理系教育は、新たな時代に入ったばかりです。
③ 中央大学はどこにある?実は複数のキャンパスがあります
「中央大学って八王子ですよね?」
大学訪問をしていると、そんなイメージを持っている方も多いと思います。
確かに中央大学を代表する大規模キャンパスが、八王子市にある多摩キャンパスです。
ただし現在の中央大学は、学部によってキャンパスが分かれています。
代表的なキャンパスを整理すると、
【多摩キャンパス】
経済学部、商学部、文学部、総合政策学部、国際経営学部など
【後楽園キャンパス】
基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部
【茗荷谷キャンパス】
法学部
【市ヶ谷田町キャンパス】
国際情報学部
という形になっています。
特に大きな変化だったのが、2023年の法学部の茗荷谷キャンパスへの移転です。
かつて「中央大学の法学部」といえば多摩キャンパスというイメージがありましたが、現在は都心に戻っています。
そして、今回訪問するのが後楽園キャンパス。
理系3学部と大学院理工学研究科が置かれている、中央大学における理系教育・研究の中心拠点です。
中央大学全体を採用対象として見る場合には「中央大学」という括りだけで考えるのではなく、採用したい学生の専攻によって訪問するキャンパスがまったく違うことを覚えておきたいところです。
④ 後楽園キャンパス|2026年から理系3学部体制へ
では、ここから今回の主役である後楽園キャンパスを詳しく見ていきましょう。
中央大学では2026年4月、従来の理工学部を、
「基幹理工学部」
「社会理工学部」
「先進理工学部」
の3学部へ再編しました。
これが採用担当者にとって、なかなか面白い学部構成になっています。
■ 基幹理工学部
基幹理工学部には、
・数学科
・物理学科
・応用化学科
・生命科学科
があります。
文字通り、数学・物理・化学・生物という自然科学の基礎となる領域を中心に学ぶ学部です。
企業の採用という観点では、化学メーカー、素材メーカー、製薬・バイオ、食品、ITなど幅広い業界との接点が考えられます。
特に研究職採用という視点で注目したいのが、応用化学科と生命科学科。
化学系・バイオ系の研究人材を探している企業であれば、ぜひチェックしておきたい学科です。
また、数学・物理系の学生についても、近年は専門分野だけではなく、データサイエンスやIT領域などへの活躍の幅が広がっています。
■ 社会理工学部
社会理工学部は、
・都市環境学科
・ビジネスデータサイエンス学科
・人間総合理工学科
という構成です。
名前からも分かる通り、単純な「理学」「工学」という枠ではなく、理工系の知識を社会課題の解決にどう活用するかという色合いが強い学部です。
都市環境なら、建設・インフラ・環境。
ビジネスデータサイエンスなら、IT・金融・コンサルティング・メーカーのDX部門。
人間総合理工なら、人間、健康、環境など複数領域を横断した分野。
企業側から見ると、従来型の技術職だけでなく、データを扱える理系人材や課題解決型の人材との接点を作りやすい学部と言えそうです。
■ 先進理工学部
そして先進理工学部には、
・精密機械工学科
・電気電子情報通信工学科
・情報工学科
があります。
こちらは企業の技術系採用担当者には非常に分かりやすいですね。
機械、電気・電子、情報という、メーカーやIT企業で常に採用ニーズの高い領域が集まっています。
自動車、精密機器、電機、半導体、通信、IT、AIなど、進路として考えられる業界も非常に幅広いでしょう。
こうして3学部を並べてみると、
数学・物理・化学・生命科学
↓
都市・環境・データサイエンス
↓
機械・電気電子・情報
まで、後楽園キャンパスだけでかなり広い理系分野をカバーしていることが分かります。
「理系学生を採用したいけれど、専攻を一つに限定しているわけではない」
そんな企業にとっても、非常に訪問する価値のあるキャンパスだと思います。
⑤ キャリアセンターと就職|理系には「大学院進学」という視点も重要
中央大学には学生の就職・キャリア形成を支援する体制が整えられており、後楽園キャンパスでは理工系学生に対応したキャリア支援が行われています。
ここで企業の新卒採用担当者が意識しておきたいのが、
「理系の場合、学部卒だけを見ていてはいけない」
という点です。
理系学生の場合、学部4年間で卒業して就職する学生だけではなく、大学院へ進学して専門性を高めたうえで就職する学生も少なくありません。
特に研究開発職や専門性の高い技術職では、修士課程の学生が主要な採用対象になる企業も多いでしょう。
そのため、大学訪問の際には、
「今年の学部生を何人採用できそうか?」
だけではなく、
「どの研究室で、どのような研究をしている学生がいるのか」
「大学院へ進学する学生はどの程度いるのか」
「修士学生はどんな企業へ就職しているのか」
という視点を持っておくことが重要です。
特に中央大学は2026年に理系3学部へ再編されたばかりです。
したがって、新3学部の卒業実績はまだありません。
現在確認できる就職実績や進路実績の多くは、再編前の理工学部の学生によるものです。
ここは採用担当者として注意して見ておきたいポイントです。
一方で、学科の専門領域自体には旧理工学部から受け継がれている部分も多いため、これまでの就職実績や研究室の情報は、今後の採用を考えるうえでも十分参考になります。
⑥ 採用担当者から見た中央大学・後楽園キャンパス
私が採用担当者として中央大学の後楽園キャンパスを見ると、最大の魅力は、
「一つのキャンパスで、非常に幅広い理系学生と接点を持てること」
だと思います。
例えば研究開発系の採用であれば、応用化学や生命科学。
メーカーの技術系採用であれば、機械、電気電子、情報。
IT・DX人材なら、情報工学やビジネスデータサイエンス。
建設・インフラ系なら、都市環境。
このように、企業によってアプローチする学科を明確に分けることができます。
また、中央大学はMARCHの一角として全国的な知名度がありながら、後楽園キャンパスは理系学生が集まった独立色の強いキャンパスです。
これは採用担当者にとって意外と重要です。
総合大学の場合、大学名だけを見て採用活動をすると、
「説明会にはたくさん学生が来たけれど、欲しい専攻の学生がほとんどいなかった」
ということもあります。
その点、後楽園キャンパスはターゲットが明確です。
さらに注目したいのが、**2026年9月に後楽園キャンパス2号館1階へオープン予定の「知るカフェ」**です。
学生限定のキャリア支援カフェで、大学側も低学年の段階から学生が企業と交流し、将来の選択肢を広げる場として位置付けています。
これ、採用担当者としてはかなり気になる取り組みです。
就職活動が本格化してから学生と接触するのではなく、大学1~2年生など早い段階から企業や仕事について知ってもらう。
近年の新卒採用では、こうした早期のキャリア形成支援がますます重要になっています。
大学訪問というと、どうしても
「キャリアセンターに求人票を持っていく」
という発想になりがちですが、これからは大学との接点の作り方自体が変わってくるのかもしれません。
2026年に理系3学部へ再編し、さらに学生と企業の新しい交流拠点も誕生する。
中央大学・後楽園キャンパスは、これからの理系採用という視点でも注目しておきたい大学だと思います。
⑦ 後楽園キャンパスへのアクセスと、大学訪問ついでに立ち寄りたい場所
最後は、このブログ恒例のアクセス情報です。
中央大学・後楽園キャンパスの住所は、
東京都文京区春日1-13-27。
最も便利なのは東京メトロ丸ノ内線・南北線の後楽園駅で、キャンパスまでは徒歩約5分です。
そのほか、
都営三田線・大江戸線「春日駅」から徒歩約6分
JR中央・総武線「水道橋駅」から徒歩約12分
JR中央・総武線「飯田橋駅」から徒歩約17分
となっています。
東京駅方面からのアクセスも良く、地方から新幹線で大学訪問する採用担当者にとっても便利な立地です。
そして後楽園といえば、やはり東京ドーム。
大学のすぐ近くには東京ドームシティやLaQuaがあり、学生街というよりも「都心の大型商業・レジャーエリアの中に大学がある」という感覚に近いかもしれません。
大学訪問の前後に食事や打ち合わせをする場所に困ることはなさそうです。
■ 今回の「学生への差し入れ」は?
せっかくなので、今回も大学訪問時の差し入れ候補を探してみました。
後楽園という立地を考えると、無理に昔ながらの「大学名物」を探すより、東京ドームシティ周辺で学生が喜びそうなものを選ぶのもアリだと思います。
例えばLaQuaにあるキル フェ ボン東京ドームシティ店。
学生へのちょっと豪華な差し入れや、研究室への訪問時などには面白い選択肢です。
また、少し足を延ばして「文京区らしい手土産」を探すのであれば、和菓子の名店もあります。
その一つが小石川の一幸庵。
大学訪問の「ついで」というには少し寄り道になりますが、文京区を代表する和菓子店として知られており、先生への手土産などを探す場合には候補になりそうです。
学生向けなら気軽なスイーツ、先生や研究室への訪問なら少し上品な和菓子。
相手によって使い分けるのも良さそうですね。
■ 採用担当者なら一度は後楽園へ
今回、中央大学について調べてみて改めて感じたのは、通常ありがちな「文系=都心」「理系=郊外」という公式の逆をとっているということ。
そのため、特に理系採用を強化している企業の場合、見るべき場所は後楽園キャンパスです。
2026年に誕生したばかりの基幹理工・社会理工・先進理工という3学部には、化学、バイオ、機械、電気電子、情報、データサイエンス、都市環境など、企業からの採用ニーズが高い専門領域が揃っています。
そして何より、
東京メトロ後楽園駅から徒歩5分。
大学訪問を続けている採用担当者なら分かると思いますが、このアクセスの良さはありがたい(笑)。
大学を訪問し、キャリア支援担当者と情報交換をする。
興味のある研究室や学科について調べる。
そして帰りに東京ドームを横目に後楽園駅へ。
理系学生の採用を考えている企業の採用担当者なら、中央大学・後楽園キャンパスは一度訪問しておきたいキャンパスの一つではないでしょうか。
2026年、理工系3学部として新しいスタートを切った中央大学。
これからどんな理系人材がここから社会へ羽ばたいていくのか。
採用担当者としても、今後の動きに注目していきたい大学です。
