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「「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた」感想とまとめ

「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた」

就活生にも読んで欲しい一冊

お盆中に読みたい本があって本屋に行ったのですが、平積みされているこちらの書籍を見つけてタイトルに惹かれて思わず購入してしまっつね冊です。

私は昔から話すことが好きなので、ついつい話が長くなってしまうため、「伝える系」の書籍は昔からちょくちょく読んでいます。これまでと大きく異なるような内容はなかったですが、「伝えること」の難しさや大切さを改めて教えてくれた一冊です。

例題付きで説明してくれるので、伝えられる側としてどちらが良いかが非常に分かり易い一冊となっています。

ビジネスパーソンだけでなく、面接などを控えている就活生にも是非手にとって欲しい一冊です。

心に残った部分を備忘録で残します。

説明が下手な人の特徴

自分が伝えたいことだけ話す

新人の営業マンによくありがちなやつですね。「商品説明」をひたすら話して終了し、結果的にお客さんのニーズを聞き取ることが出来ていない、結局帰社後上司に怒られる。「で、何を困っていた?」

・「相手」と「目的」について再確認するクセを付ける
・いい説明は必ず聞く側にメリットがある
・「相手」×「目的」は説明力を上げる

「説明の技術」を学ぶけど実践しない

これは昔からよく言われていましたが、「インプットしたらアウトプットしなさい」といやつですね。

この本に中では、説明会が下手な人として、「自分が理解出来ていないのに説明する」という項目もありましたが、私の中では類似していると捉えています。

「自分はこれを本当に分かっているのかな?」

分かっているようで、何となく分かっていない時と思った時、私は自分に対して説明するようにしているのですが、理解していなければ説明出来ないし、インプットだけではだめですね・・・

・テクニックは適切なタイミングで使えてこそ効果を発揮する
・実践を繰り返してこそ説明力が付く
・必ずインプットした内容は、他人に向けてアウトプットする

「結局何が言いたいの?」と言われなくなる方法

結論ファースト

結論ファーストなら相手は早く理解できる

私も色々と注意される中で努力して来ましたし、様々な書籍やネット情報を見ましたが、話が長いと言われる人は、結局これが全てなのだと思います。こちらの本では「順序が理にかなっている」と表現されていますが、大きく話を変える必要はなく、今話している内容の順番を少し変えるだけです。

PREP法
└P(Point)、R(Reason)、E(Example)、P(Point)

話の始めに結論が分かれば、説明を受けながら様々なことを検証できるので「聞く効率」が上がる

無駄に長い説明は、相手の時間を奪っていることを認識する

事実と自分の解釈を分ける

このケースは意外にやってしまっている人が多い気がします。

「温かい」・「難しい」・「早い」・「若い」→どれも確実ではなく主観が入っています。

私が意識しているのは、「思います」というキーワード。これが入ると瞬く間に、これまでの話しの内容が主観的な内容に変わります。

・説明をする際は、あらかじめ「事実」と「解釈」を区別し、絶対に混同してはいけない。
・「解釈はビジネスに不要」ではなく、相手側に解釈であることを理解してもらえれば問題はなく、むしろ解釈もビジネスの場では重要になる。

数字を使って説明する

・「定性的」な説明よりも、定量データ」での説明を習慣づける、説明力は上がる
・出来るだけ数字を使おうと努力するので、数字を把握しようとして成長にも繋がる

出来る人や、意識の高い人は必ず説明の中に「数字」を入れてきますよね。仕事において数字で詰められる恐怖を感じ経験がある人も多いでしょう。

この本の中では「”改善”を多く使う人は説明が下手」とありますが、ここまでの定義で考えると、たしかにそうですね。

仮説を使って説明する

ビジネスでは、定量的なデータをすぐに得られないシーンもあるので、そんな時は「仮説」を使用して説明しましょう。という話ですね。

「A」「B」「C」を分析した時に、「D」という仮説が成り立つのではないか?と・・・

・様々なデータを集めて「仮説思考」を行うことで、効率良くある程度の正論に近づけることが出来る。
・自分の知っている一般的な事実と結びつけ、「ということは?」という流れで新しい発想を得るクセをつける。
・経験談も時には根拠になる得る
・具体的な体験談こそ、相手や状況に合わせたアレンジがものをいう。

話が長いと言われる人のためのメソッド

抽象的な話(ざっくりした話)から始める

・急に具体的な話をピンポイントで始めても、相手はまず受け取れない

大枠を示す
└抽象的な話→具体的な話

PREP法の下りと同じですね。話がまとまらないと、「何の話だっけ?」になります(笑)

1分以内で話すクセを付ける

・短く話すはビジネスシーンではとりあえずの鉄則
・「知っていることを全て話さなければならない」という義務は、ほとんどのケースで不要

これは就職活動における面接においても同じで、「足りないかな?」と心配だったとしても、相手が必要であれば質問してきます。質問されることで、むしろ相手の知りたい情報量が分かるので、ここで始めて(必要な量の)詳細情報を伝えればよいのです。

想定される質問をあらかじめ考えてみる

本の中では「相手と自分の頭の中身をチューニングする」と表現されていらっしゃいますが、要は「この話を聞いた時、相手はどう思うのか?感じるのか?」を先に考えておいたり、質問が来るように話の内容を組み立てておく(その質問が来るように)。というような内容です。

・一度他人が自分の説明を受けた場合、どんな疑問を思い浮かべるか想像しましょう
・質問を想定すると準備の質も上がる

感情的になって良いことはひとつもない

説明は「みんなで価値を作る」ためにある。と非常に良い言葉を使っていらっしゃいますが、ホント感情的になって良いことってビジネスの場ではないですね・・・。※熱意を持っての説明とは違います

・マウントを取るかのような発想は非常に危険
・その説明を理解出来なかったという事実からは、必ず学ぶべき内容がある
・「なぜ相手に間違って認識されたか?」「誤解されやすい表現があったか?」

「シェアの法則」

話が長くなると脱線することもあるので、「話の冒頭で着地点をあらかじめ示しておきましょう」というやつです。

・話が脱線した際も、「今日ってもともと何の話をしていたんでしたっけ?」と再確認

相手になかなか納得してもらえない人のためのメソッド

相手のレベルと期待値を知る

・相手が誰であろうと、相手が何を知りたいか理解した上で説明するのは鉄則

相手の知りたいことが分かっていないと、説明が無駄に長くなることがあるので、これが重要だと思いました。5分ですむ話が10分も続き、結果的に何も得られない・・・以外にあるケースだと思います。

中学生でも通じる単語を使う

これは面接を行っていて頻繫に感じることですが、まずは簡単に説明して欲しいです。この本の別の章でも書いてありましたが、「専門用語が多い」と自己満足で終わっているケースもあります。

・「低い」=相手への「やさしさ」 

「やさしく説明する」って自分に対してやってみると結構難しいです。

時には詳細の説明も必要

本の中では、「映像が浮かぶように説明しよう」と表現されていましたが、A41枚での完結な説明ではなく、実際に相手がイメージなどを想像できる説明も必要だということ。マンションの購入時ペラ1枚で説明されたらどうか?って書いてましたが、たしかに・・・

完結に説明(結論のみ)なのか?ストーリーをしっかりと見せた方が良いのか?TPOに合わせましょうということですね。

「何のために」をしっかり伝える

最近の若者は「目的」を説明しないと動かないっていうアレです。

・部下に指示を出すときは常に「内容」よりも「目的」に比重を置いて説明することを心掛ける

相手を思い通りに動かすテクニック

共感マクラ

簡単に言えば、相手との共通点を見つけて共感をしてもらえれば、距離感が縮まってより説明を聞きたくなるということです。採用活動で学生と接点を持つときに使うテクニックの一つですね。

もう1点は、感情的にさせて話を聞いてもらうという風に私は捉えました。営業マンが、「今月売上が足りないので・・・」のような切り出しで話をして「聞いてあげよう」と思わせるような流れです。

「釣り針」を仕掛ける

・何を質問したくなるか、どこをツッコミたくなるのかを誘導する。

・ツッコまれたら困る内容には先手を打っておく

共に就活の場面で使うテクニックですね。本中では「わざと話に穴をあけておく」とありますが、話が広がる部分をあえて見せず聞きたくさせるという技法です。

また、後者は特に中途面接で使える技法になります。マイナスに見られているであろう部分を、「聞かれる前に先に開示する」という手法です。

手ごわい相手に対するテクニック

4段階のテンプレを抑える

テンプレの流れは「問題提起」⇒「提案」⇒「理由」⇒「結論」
ここに体験談や具体例、データなどを加えてより良くなる

プレゼン資料は1ページ目から読まない

分量は「資料の内容>実際に口頭でプレゼンする内容」だが、プレゼンは資料を全て読み下すための場ではない。

・資料にはプレゼンの補足機能を担わせる

本当に資料を最初から読む人って多い気がします。でも実際はさっぱりした説明の方が頭には残る。

わざとマイナスを伝えた方が絶対的な信頼感につながる

多くの人は「悪い話を隠しているのではないか?」と思うので、「良い部分も悪い部分も伝え、良い情報>悪い情報にする」

ネガティブ情報をあえて伝える人は、それによって「信頼」を得ている。