採用関連の本は数多出版されていますが、母集団形成から採用までの流れで大切なことが事例を織り交ぜながら非常に分かりやすく書かれています。ツナグソリューションはアルバイトの採用支援をメインに行なっている会社なので、特にアルバイト採用に関する集めるフェーズは非常に勉強になりました。
採用関連でもオススメの本です。以下備忘録です。
2050年には生産労働人口は、▲2000万人減→4438万人
メイン事業では見事に最新の経営科学を用いた事業展開を始業でも、採用に関しては採用スピードや採用単価、選考手法などが不明瞭で多くの指標がブラックボックス化しているケースが多い。
考える
競争優位とマーケティング
経営の基本フレームである3C分析の考え方は採用市場においても同じ。
「 customer」「competitor」「company」
1.市場・顧客(customer)
採用において”応募者”にあたる。
潜在応募者のデータだけでなく市場全体(最低賃金や求人倍率など)も把握する必要がある。
2.競合(competitor)
同業他社だけでなくまったく異なる業態の可能性もある。
コンビニエンスストアの場合、同系列でエリアがかぶる店舗の可能性もある。
3.自社(company)
ターゲット選定
仕事内容によって、応募者の必要条件と任意条件を明確に設定し、出来る限り多くの応募母集団を作る必要がある。そのための手法として「ターゲットを広げる」「ターゲットを分ける」
ターゲットを分ける
現在募集している職種を複数に分割する。
「ホール・キッチンスタッフ」→ホールスタッフ・キッチンスタッフに分ける
ターゲットを広げる
必須要件と理想要件(OJTで補えるので持っていれば尚良いスキル)を明確にする。
飲食店店長の経験のみ→小売店店長の経験に広げるなど。
採用プロセスと現状把握
現状の採用データや状況を可視化して、分析した上で次の打ち手へと繋げていくことは重要。
①応募者を増やせるケース
②入社率を高めるケース
③定着率を上げるケース
現状はどのケースに当てはまるのか?を把握して対策していく。
各現場(店舗)ごとの採用がブラックボックス化していることも多い。
集める
多様化する応募者対応
消費者の行動プロセス「AISAS」
Attention:注目する
Interest:興味を持つ
Search:検索する
Action:購買
Share:情報を共有
オムニチャネルとダイバシティー
オムニチャネル戦略
すべての販売チャネルを統合管理する(多く出稿すればいいというわけではない)。
ダイバーシティへの対応
多様化した求職者への対策が必要。
応募層:外国人、大学生、主婦など
応募口:PC、スマホ、タブレット/HP、SNS
トリプルメディアの活用
1.ネット広告
2.自社HP
3.ブログ、twitter、Facebook
応募機会の常設
ターゲットを分けたり広げたりすることで、応募を検討する人は増える。
次の段階として、確実に応募に繋げるために取りこぼしや応募漏れをなくす必要がある。
フォームよりも電話を好む応募者もいるので、コールセンター導入は応募機会損失を減らす。
選ばれる
採用に至らないケース
ターゲットが狭い②承諾率が低い
スピード対応
応募者への対応スピードと面接対応の改善で採用成果は倍増する。
応募~面接
次の3つが出来ているか?
汎用性:誰でも使える手段か?
適宣性:応募したい時、いつでも出来るか?
即時性:応募に対してすぐに対応できる体制が出来ているか?
欠員発生~人員充足
1.働きたい予備軍のストック
2.退職者や、シフトなど条件不一致不採用者のストック
(現在の条件以外は問題のない応募者たち)
面接手法
(採用成功している店舗の面接)
1.応募者1名に対して行なっている
2.最低30分、採用者に対しては1時間行なっている
3.会議室などプライバシーの保たれる空間で行われている
(採用や定着で苦労している面接)
1.複数の応募者をまとめて面接
2.15分以内
3.人が頻繁に通ったりする場所で面接
面接では、過去から現在にかけての「過去の質問」を先にする。
※事実を中心に判断。
活かす
モチベーションの理解
多様化する応募者のモチベーションを理解する
①シフト②勤務地③給与④仕事内容
ハイパフォーマーを長期的に採用する
お客様やアルバイトスタッフを大切にする考え方が、採用人数の拡大につながる。
「正社員登用制度」「社員登用アルバイト」(当初から社員登用予定で雇用する)
「オーナー紹介制度」(店舗のオーナーが本社に紹介する)
様々な事例
〇セブンイレブンジャパン:自社Hp→SEO対策、多言語化対策、GPSからの検索
コールセンター設置、応募からのシステム構築、採用説明会(フランチャイズオーナー)
〇エーピーカンパニー:ツカラボ(大学3年8月~翌年4月まで月1回)、合説開催
※就業から退職までの平均日数 450日→750日に増加
〇テンコーポレーション(てんや):外国人採用 ※特に上野店
〇三起商行:9割女性(1300名)、育児しながら働く社員4分1、KCA(子育てキャリアアドバイザー制度)
出産後に復帰を希望する登録制度(年2回の社内報や、社販カタログ。退職者の3割が登録)
〇大光電機:育児休業中毎月5万円支給、経験を無駄にしない風土→主人の転勤に合わせた転勤命令