採用活動本

「人が集まる定着する会社の採用」感想とまとめ

ムダゼロ採用同様に事例を入れて紹介してくれている書籍です。
事例が多く掲載しているものは少ないので何度か読み直しています。
以下備忘録です。

応募要因<決定要因
表面的に良く見せることで、応募には繋がるが決定には至らない。
仕事のやりがいをしっかりと伝えることが大切。
例: “忙しい”→現状をしっかりと伝えつつ、今後の改善策も合わせて伝える。

企業が人材を選考するという重みを、どんな形であれか感じさせる選考を心掛ける
「人手が足りない」から採用ではなく、「あなたが欲しい」から採用と感じさせる。

面接力の向上 ※それぞれバランスが重要

1.面接官の能力向上(裁量を持たせる)
面接にマンパワーが必要

2.面接を構造化する(誰がやっても一定の質担保できる)
面白い人材を取り逃す

社会人基礎力※経済産業省が定義づけ
「職場や地域社会の人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」
・前に踏み出す力:主体性、働きかけ力、実行力
・考え抜く力:課題発想力、計画力、創造力
・チームで働く力:発信力、情況把握力、柔軟力、規律性、傾聴力、ストレスコントロール力

◆個人の生活を保障するが変化してきた
→家族手当、住居手当(昔)<エンプロイ・アビリティ(現在)

◆非金銭・報酬が出来るだけ多い方が採用や定着などの効果につながりやすい

◆マズローの5大欲求 ※3〜5に応えることで、やる気を生み出す。
1.生理的(生きること)、2.安全(保障されること)、3.社会的(受け入れられること)
4.承認(認められること)、5.自己表現(欲求が満たされていること)

◆求職者は企業の「職場視点」に関わる情報を求めている

◆自社を見える化させる

1.演繹法(えんえき)
→大きな特徴を示して、裏付ける社内の事実や証拠を列記

2.帰納法(きのう)
→いくつもの事実をつなぎ合わせて1つのキーワードやコンセプトを導く

◆全社員が成長を続けると、企業を支える人材の総合力が上がる。

◆抽象企業のままでは人は集まらない。

ランチェスターの法則
局地戦:戦闘力=武器効率(質)✖兵力数(量)
※独自のノウハウや技術、アイディアや個々の個性などリソースの質で勝負
・個の人間力→局地戦
・直接的な人的アプローチ→接近戦
・人の魅力で惹きつける→一騎打ち
・得意な分野でアピール→一点集中
・ニッチな強み、ユニークさ、大胆な採用手法→陽動作戦

採用の意味
現状の業務改善のための人材補充と成長のための人材追加

採用版AIDOMA(S)
A:どんな会社か気になる(第一印象)
I:面白そうな会社(企業理解)
D:入社先の一つとして意識(人的理解)
M:あの会社(社員)のことが忘れられない(印象管理)
A:就職先として決めようか(個別説得)
S:この会社でいいのか、この会社で良かった(親密感、安心感) ※好感度のシェアをする

求める人物像設定
S(セグメント):狙うべき市場を切り分ける
T(ターゲット):セグメントした市場を一定の基準で分類して、狙うべき市場を抽出する
P(ポジショニング):その市場の中でどのようなポジションを狙うか?
ペルソナ・・・ユーザー像を実在の人物で設定

人材提供ルートは多く持つ
・学校ルート
・イベントルート
・メディアルート(デジタル、アナログ)
・人ルート(内定者紹介、口コミ)
・公的ルート(ハローワーク、ジョブカフェ)
・その他ルート(人材紹介などの人材ビジネス経由)

◆面接3つのポイント:見つける、深める、惹きつける

内定者をフォローする狙い
・内定辞退の防止
・お互いの意識のギャップを埋める
・自社で働く動機付けの強化
・早期で戦力化

採用結果=企業力✖採用力

【実例】

三幸製菓

多様な人材を採用するためカフェテリア採用

・遠距離就活:最終面接のみ自社で行う。他はWEBで完結。
(プロセスについては柔軟に考える)

・出前全員面接会:応募者5名以上集め場所を用意したら何処へでもいく
 (5名以上集めて会社と折衝する交渉力のある人材を採用)

・ガリ勉採用:勉強・研究や部活動に費やしてきた人をその成果である論文や部活の成績で評価(プレゼンテーションを元に)※学生の本分で評価する。

・ニイガタ採用:Iターンを狙う ※新潟出身者や在住者は対象外
(事前選考の上で新潟に来てもらい、プレゼンテーション合格者が最終面接へ進む)
※地元に馴染めず、早々に退職するケースがあったため。

・おせんべい採用:自分なりのおせんべいを企画して提出。
通過者にはプレゼンテーションしてもらうと同時にHPで公開。300人エントリー10名が決勝へ。

※最終的に採用コスト3分の1 15名採用 3名の採用担当者(兼任)で回すことに成功

株式会社ウィル(不動産販売・リフォーム)

上位採用にこだわる。人によるアプローチ・人ルート採用。
メイン対象としていない大学含む300名→ターゲット大学のみ250名

ライフネット生命保険

重い課題を与え、志望意欲の高い人材の採用につなげる

入社年の4月時点で30歳未満であれば応募可。
課題2つのうち1つを選んで提出。考えるプロセスを問う。
学生への課題はフィードバックする。

株式会社ファインドスター(ダイレクトマーケティング)

起業家の卵を求める(ダイレクトマーケティング)

2004年から新卒スタート、2013年から20名超えの採用。
※世界で一番起業家とベンチャーを生み出す会社を目指す。

インターンシップに注力4つのコースを用意

1.新規事業創造をテーマに事業を考える際のフレームをグループワークを通して学ぶ
2.若手経営層育成プログラム。実際の経営課題解決のワークに取り組む。
3.実際に行っている仕事に触れてもらう。広告業界の動向やダイレクトマーケティングの概要を
伝え、バナー広告のクリエイティブを考える。
4.就活準備準備コース。志向の固まっていない学生に就活の軸を考えてもらう。

↓その後

説明会などでは、グループの経営者達が分担して自分の生き方やベンチャーで働く意義などを語る。

ライブレボリューション(モバイル広告代理店事業)

2007卒から新卒採用へシフト 就活支援イベントを実施し、3000名集客7名採用(初年度)

「LP就活セミナー」として現在も実施している。

「LRアカデミー」:ビジネスパーソンに必要なスキルを身につけてもらうためのワンデーIS
 →8次選考まで実施

「LRHEART」
→理念、価値観をまとめたカード、学生に熟読を進める。

サイバーエージェント

すでに新卒から45名の社長

直接会う時間を増やしていく方向へシフト2015卒より人によるアプローチ強化
(採用担当は社内で兼務合わせて200名ほど)

2015卒:インターンシップで数百人と接触

ビジネスコース・テクノロジーデザインコース

2016卒:タダメシ制度(オープンなOB訪問)

離職率を下げる試み

・ミッションステートメントに「チームサイバーエージェントの意識を忘れない」と入れ、
社員間の共通項を増やす

・部活動、親睦会への支援金

・二駅ルール(毎月3万円家賃補助支給)

梅光苑(山口県最初の特養)

新卒:研修生を毎年一定数引き受け(学校との関係構築、学生の企業理解の促進)
中途:縁故、公共機関からの紹介
※各種協会で役職になっているケースが多く、そこからの紹介が多い。
離職率が低い・・・時短勤務、日勤時間帯のみ、託児所完備、職場結婚(職場理解が高い)

<セグメントで工夫>

デジタルハーツ(システム):フリーターをメイン対象にセレクション採用

カトーグループ(宿泊施設・飲食店):障害者採用から能力開発までサポート
※40名近いスタッフが軽作業で成果

イケアジャパン:パートタイム社員を正社員と差がない無期契約に切り替え

スターバックス:契約社員を正社員に

ネスレ:「ネスレパス」年齢、国籍、学歴など採用対象を限定しないオープンなエントリー
多様な選択型エントリー、時期を選べる選考方式

<採用活動のプロセス>

ソフトバンク:「No1採用」どんな分野でもナンバーワンの経験がある人材をプロセス採用

富士通:「チャレンジ&イノベーション採用」過去に高い実績を上げた学生を対象に通常とは別の選考

スタッフサービス:ファスト採用で学生にアピール(1日で内定)

ロート製薬:「アナログエントリー」電話か直接セミナーからのエントリー(ネットによる受付なし)

ドンキホーテ:リレキショ完全撤廃、書類選考のない選考

星野リゾート:禁煙採用、入社時期を選べる

<選考やフォローにおいてユニークな仕組み>

日本電産:マラソン採用、早飯採用、大声採用

樹研工業:先着採用

ハイテックグローバルジャパン(入れ歯メーカー):プラモデル製作

<フォロー>

ボールド(ITエンジニア派遣):経営者が内定者の自宅を訪問(親確、本人の背景を探る)

原田株式会社(作業服全般):新卒、中途を状況に合わせてバランスを取りながら採用

パッパーフードサービス:経験のあるシニア層を採用
※年金受給者が多いので、あえて時給制の契約社員として収入をコントロールできるようにする。
公共機関、ポスター、カード、店舗告知、紹介お礼3万円

物語コーポレーション:多様性採用、新卒中途、外国人留学生(外国人採用18名)、日本人留学生
バリ島で説明会、外国人社員のサポート体制や職場づくりには留意、トップセミナーは有名

アイエスエフネット:20大採用(就職に困難な方々の積極採用)
ニート、フリーター、ワーキングプア、引きこもり、シニア、障害者、DV被害者など

新たな労働層の開拓

・若手の日労働者人材(ニート、引きこもり)
・主婦など家庭内人材
・シニア人材(65際以上)
・外国人人材(法律上の日本就労可能層)留学生