大学訪問におけるOB訪問とは
「OB訪問」と聞くと、入社を希望する企業や、気になる企業に自身のOBが在籍している場合に、その企業を訪問して実際の「仕事内容」や「会社の雰囲気」、「先輩の就活経験談」などを聞くことを一般的には想像します。
しかし大学訪問においては、もう一つの?「OB訪問」が存在します。
それは、「OBが自らの出身ゼミや研究室を訪れること」です。
それは「OB訪問じゃなくて」「OBが訪問ではないか!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは細かいことは言わず「OB訪問」ということで、話を進めていきたいと思います。
OB訪問やることは?
大学訪問においてのOB訪問、では実際に大学を訪問して何をするのか?という話からになってきますが、、、
結論から申し上げますと「出身研究室(ゼミ)を訪問して後輩を集めて(先生に集めてもらって)会社説明を実施して早期選考をしてしまおう!」という採用活動の一つであり、最近ではリファラ採用の手法の一つとして登場したりしています。
ということで、一般的に言われる「OB訪問」が、学生たちが就活を順調に進めるために用いる手法の一つであるのに対して、大学訪問における「OB訪問」は、採用担当(企業側)による採用のためのOBを利用したイベントなのです。(言葉は同じですが全く内容は異なります。)
別の記事で紹介したように、大学にはOBが在籍していようがいなかろうが、学内説明会を実施出来るところも多く存在するので、日々の業務で忙しい先輩をわざわざ連れ出す必要があるのか?と思う方もいらっしゃるかと思います。
たしかにこのような記事を書いたように、学内では企業説明会を実施することが出来ますが、
学内説明会は「3月以降にしか実施出来ない」大学も多く、そんな時にはOBの存在が必要になってきます。
学内説明会はなるべくOBを同行を奨励
経団連の倫理憲章もなくなり実質ないに等しい就活ルールですが、大学側では現在も下記ルールを守っているところは多く、3月前に説明会はもちろん、翌年度の就活生に対して企業がアプローチすることをNGにしている大学が殆んどです。
広報解禁日:大学3年(修士1年)の3月
選考解禁日:大学4年(修士2年)の6月
内定解禁日:大学4年(修士2年)の10月
しかしその一方で、「OBが来校して企業研究を行うのはOK」というスタンスをとっている大学がほとんどで、一般的な学内説明会に比べて、このOBが主催する?学内説明会(採用担当がOBを同行してというパターンがほとんど)の場合は、先生が近い研究室やゼミ、学科内にも声かけをしてくれることが多いです。
そして何より自身のOBが来るということでメンツもあり、お付き合いでの広報ではなく、学生にしっかりと声をかけてくれるメリットもあります。
業界セミナーと会社説明会
少しややこしくなったので、簡単にまとめます。
大学内では、3月以前に行われる学内説明会を「業界セミナー」、3月以降に行われるものを「企業説明会」と呼び分けている大学が多いです。※内容は同じ
そして、OB同行であれば3月以前に「業界セミナー」という名前で開催が可能で、OB不在の場合は、3月以降に「説明会」のみ開催が可能になるというとパターンが多いですが、「OB不在は開催不可」と表向きに言っていても、知っている先生がおり、依頼次第で開催許可を出してくれる大学(学科)も多いです。

OB訪問の時期はいつくらい?
このOB訪問ですが、いったい何時くらいの時期に行うのが良いのでしょうか?
採用活動や就活も年々早期化しているので、はっきりと時期を断定することはできませんが、最近は10月~12月くらいの年内に行う企業が多いような印象を感じます(色々と聞いてみましたが、実際の回答でも一番多かったと思います)。
採用担当としても夏のインターンシップが終了し、繁忙期も超えて少し余裕が出来た頃で、人選をしっかりと行い・・・。そんなタイミングということでしょうか・・・。
「リファラル採用」という言葉がブームにもなり、最近は行う企業が増えてきたOB訪問ですが、勿体ないとかんじるのが、殆んどの企業が一回の実施で終了してしまうことです。
日頃の採用活動と合わせて大学訪問を行っていけば、もっと効果的に最大化できるような気がします。
OB訪問当日何をすればいいか?
最後に改めて「OB訪問に行って当日なにをするのか?」を説明します。
当日学内(ゼミ内・研究室内)で行うのは、前述したように「業界研究」という名のイベントになりますが、実際の内容は説明会です。
先輩から後輩達へ就活体験談や仕事の話をしてもらうケースが多いと思いますが、本心は「採用活動の一環」になりますので、内容は会社説明がメインになってくると思います。
そのため採用担当は出来るだけ同行して下さい(本音を言えばMUST)。普段採用に関わっていない人はたとえ社歴が長かろうと、学生が求める回答が出来るか?と聞かれると、難しいです。
OB訪問は実際に同行してもらうOBOGを含めて、しっかりと下準備してから出かけましょう。