大学訪問

キャリアセンターを訪問するメリットは?

キャリアセンターを訪問するメリットは?

「採用活動の一環としての大学訪問」と聞けば、多くの方が真っ先に、キャリアセンターを訪問先としてイメージされることでしょう。

事実、「大学訪問」では多くの採用担当者が、キャリアセンターに求人情報を持参していますが、そもそも、キャリアセンターを訪問することで、企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

日常的に大学訪問をしていると、改めて考えることがないこのテーマですが、今回はこれから大学訪問をする方向けに「キャリアセンターを訪問するメリット」について紹介したいと思います。

学生に求人情報を共有してくれる

キャリアセンターを訪問するメリットとして、まず「求人情報の共有・配信」です。

大学内の大きな掲示板に、企業が持参した求人票が張り出されていた時代もあったようですが、現在は多くの大学(キャリアセンター)が、学内インフラを使用して求人情報を学生達に共有したり、配信したりしています。

週1回決まったタイミングでの配信や、時期によって回数を変えての配信など、大学(キャリアセンター)によって頻度や時期は異なりますが、大学内におけるもっともオフィシャルな求人情報のプラットフォームになるので、採用活動を継続している企業はぜひ掲載(公開)の依頼をしましょう。

時々聞かれる質問の中に「どこの大学のキャリアセンターが一番良いですか?」といった類のものがありますが、これは非常に難しい質問です。

何故ならば、ほとんどのキャリアセンターにおいて、学生の就職支援環境はしっかり整っているからです。

今回ご紹介した、学内における求人情報別の共有だけでなく、多くの大学のキャリアセンターにおいて、下位業務は行われています。

・求人情報の共有や管理
・学生からの就職相談への対応(キャリアセンター職員の方や常駐のキャリアカウンセラー)
・学内における就職ガイダンスの開催
・合同説明会の実施(企業の周知や学生への広報活動)
・企業の訪問への対応
・就職状況の取りまとめ

そのためキャリアセンターは、「就職の情報が集まる場所」という認識を持っている学生も多いです。ぜひその中に御社の情報も加えましょう。

ちなみにキャリアセンターはハローワークのように無償の職業紹介所になるので、悪いことをしていると求人票の不受理もあるので気をつけましょう。

大学の就職状況や就職支援状況がわかる

私は初めて訪問する大学や、前回の訪問からしばらく間の空いている大学を訪問する際には、必ずキャリアセンターを訪問するようにしています。

なぜか?それは大学全体の就職支援状況を俯瞰する意味合いがあります。

先程ご紹介したようにキャリアセンターでは、大学全体の数字は勿論ですが、学部や学科ごとの内定率や就職先企業など、学生達の就職状況を取りまとめています。

そのため、大学全体の数字だけでなく、どこの学部や学科の就職状況が良いのか悪いのか?ターゲットにしている学部や学科の同業他社への就職状況なども把握することができます。

また、対応して下さる職員の方が、しっかりと仕事をされている方であれば(笑)、各学部や学科ごとの就職に対する支援状況や、体制、熱量などのリサーチもキャリアセンターで出来ることもあります。

学内合同説明会への参加

学内合説は無料という大学も多いため(ナビ会社のものは定価で100万以上する物もある)、非常に多くの企業が参加を希望しています。※オンラインになって有料が増えた印象もありますが。

ただし学内合説には「枠」が存在するため基本的に新規企業は「空き」待ちとなり、その空きは殆んどの場合順番通りには進んでおらず、多くの横入りがあります。

そんな、理不尽が存在する学内合説の行列待ちですが、企業規模や知名度、直近での採用実績などに関わらず、何かしらの縁やコネがあったりすることで、一気に追い越し参加出来たケースもこれまで何度か見たことがあり、実際に体験してきました。

キャリアセンターの職員の方が枠を持っており、調整ができたりするケースもありますので、定期的に通うことで上手く入れたりすることもあります。

企業ブランディング

キャリアセンターの方から、企業に営業したり訪問するというのは、殆ど聞いたことがありません。それはつまり、「キャリアセンターの職員の方が積極的に企業を知ろうという動きは存在しない」ということです。

サービス業であれば認知されているかもしれませんが、同校での採用実績が出来るなどしなければ、自社の存在をキャリアセンターが知ることはないのです。

初めて大学訪問をしてみると、大学内において自社の知名度が低いことを思い知らされます。学内における企業認知度は学生と同じだと気づくのです。

そこで諦めるともう二度と大学に足は向かなくなりますが、ここは頑張ってもう一度足を運びましょう。

多くのキャリアセンターで求人情報が共有されているのと同じく、訪問履歴を残している大学もあります。採用実績はもちろんですが、「知っている企業」というのは安心感につながるものです。

何度か訪問を重ねることで、たとえ担当者が異動になっても「以前から訪問している会社」「前任者とやりとしていた会社」として引き継がれる可能性もあります。

同業他社の名前が知られているのに自社は・・・という状態であれば、ぜひ逆転できるように企業ブランディングを進めていきましょう。

何年か経った頃、「キャリアセンターで話を聞いた」と、会社説明会や面接に参加する学生が現れることでしょう。