「自己申告書と青少年雇用情報シートもご提出お送り下さい」
大学に求人票を送った際や持参した際にしばしば言われる言葉、このセリフを耳にしたことがある採用担当者多くいらっしゃると思います。
採用に携わってまだ日が浅い方の中は「何を申告するの?」と思ったり、「青少年雇用情報シート」や「自己申告書」という物がそもそも何なのか?という疑問を持たれ、逆にある程度採用に携わっている方であれば、大学への求人提出時も必要になるんだ。と思うはずです。
ということで、今回はこの「青少年雇用情報シート」と「自己申告書」が何者なのか?ということと、大学に求人票提出する際に必ず必要になるのか?という辺りの話をしていきたいと思います。
Contents
自己申告書と青少年雇用情報シートとは何か?
自己申告書と青少年雇用情報シートとは何なのか?という質問に対しての答えになりますが、自己申告書と青少年雇用情報シートというのは、「若者雇用促進法」という法律に基づいて2016年3月から提出が必要になった書類です。
ここからは少し細かい説明なります。
まず若者雇用促進法についてですが、正式名称を「青少年の雇用の促進等に関する法律」と言い、若者が職場で能力を発揮できるように設けられた法律で、平成27年9月に改定されて同年10月から順次施行されています。
その中で設けられた下記項目が、ハローワークと同様に職業紹介の窓口であるキャリアセンターにも「雇用情報の積極的な提供」として求められているわけです。
職場情報の積極的な提供
1-1.募集・採用に関する状況
→採用人数、男女別、平均勤続年数
1-2.職業能力の開発向上に関する状況
→研修、自己啓発支援、メンター制度の有無
1-3.雇用管理に関する状況
→所定外労働、育休産休取得、有給取得
自己申告書と青少年雇用情報シート義務?任意?
自己申告書と青少年雇用情報シートは提出義務があるのか?
正直に申し上げると、私も実際のところは分かっていない部分があって以前色々と調べたのですが、共に提出義務がありそうだったり、自己申告書だけ提出義務がありそうだったりと、結局よく分かりませんでした。
しかしどちらか一方だけ作成していることは稀なはずで、殆んどの企業では自己申告書、青少年雇用情報シートいずれも作成しているはずです。ハローワークだけでなく、キャリアセンターでも両方求められることが殆んどですので、無難に合わせて提出しておきましょう。
ちなみに、キャリアセンターにおいて片方だけの提出を求められたことは、過去1度だけあったと記憶しています。※たしか自己申告書
自己申告書、青少年雇用情報シート、共にフォーマットは決まっており、様々な場所からダウンロードできます。
実際のテンプレートを確認して頂ければ分かると思いますが、改めてそれぞれの目的を簡単に説明すると。。。
(自己申告書)
労働基準監督署に過去是正勧告を受けたか?など、労働に関する違反があったかを申告するシートです。
(青少年雇用情報シート)
離職や有給に関する情報など、直接聞きにくいような(気がする)情報をまとめたシートです。
求人管理システムの場合は入力時に提出
自己申告書や、青少年雇用情報シートの役割や提出に関しては理解したものの、最近多くの大学が導入している、求人管理システムを使用している企業の場合はどうなるのでしょうか?
キャリタスUCや求人受付NAVIなどの求人管理システムを利用している大学の場合は、求人情報入力時に青少年雇用情報シートや自己申告書の提出を行うので、大学ごとに提出する必要がなくなります。
どうやって?と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらは自己申告書や青少年雇用情報シートを添付したり、同内容を記入するページが存在します。
自己申告書と青少年雇用情報シート提出が必要なケース
キャリタスUCなどの求人管理システムではなく、大学独自の求人管理システムを使用している場合も、その入力時に提出(入力や添付)を求められるケースが多いです。
また、システムを全く使用しておらず、メールや郵送で受け付けている大学では、求人提出(郵送)時に自己申告書と青少年雇用情報シートの提出を求められることが多いです。
こういったケースの場合は、PDFを添付するかコピーを郵送するかだけのことですので、それぞれ1枚ずつ用意しておきましょう。
ちなみに書類の捺印ですが、個人名の捺印よりも四角の社判を押しておいた方が良いです。大学によっては再提出を求められたことがあり、同じような話も聞きました。※コロナの影響なのか捺印不要になったケースも聞きましたが。
研究室やゼミには不要?
正直なところ形式的に提出しているのが殆んどですが、随分と浸透してきた感のある自己申告書と青少年雇用情報シート。
その証拠にキャリアセンターに関しては、自己申告書と青少年雇用情報シートの提出はここ数年でかなり厳しくなってきたような気がします。
その一方で、研究室やゼミの先生に直接郵送・手渡し・メールする際は不要です。
厳密に言うとNGなのかもしれませんが、これまで先生に対して何百と求人票を提出してきましたが、自己申告書や青少年雇用情報シートを合わせて提出するように求められた経験は恐らく一度もなかったと思います。
自己申告書や青少年雇用情報シートの存在をご存じない方が多いのだと推測しますが、もしかすると、「両書類はすでにキャリアセンターに提出している」という扱いなのかもしれません。
ということで、今回は「自己申告書」と「青少年雇用情報シート」についてご説明しました。
大学訪問で、求人票の提出予定がなかったとしても、準備はしておきましょう。