大学訪問をするのにあたって、訪問をするタイミングを悩む採用担当もいるのではないでしょうか?
「大学訪問におススメの時期はあるか?」大学訪問の時期やタイミングに関わる質問を受ける機会は多いです。残念ながらこちらの質問に対しては、結論「この時期がベスト!」という即答はできません。
その代わりと言っては何ですが、今回は時期ごとの大学訪問と、起こりうる出来事や懸念事項を紹介していきたいと思いますので、参考にして頂き、大学訪問のタイミングを計ってみてください(笑)
大学訪問がNGな時期
私は一年中大学訪問をしているので、それこそ入学式や卒業式の当日、ガイダンスが続く新学期早々の時期、夏休み、年末年始と様々な時期にキャリアセンターや研究室を訪問していますし、予期せずそのタイミングだった経験があります。
そんな一年を通じた大学訪問の中で「唯一この時期は大学訪問するべきでないな」と感じるのが4月です。
特にキャリアセンターの訪問をメインで考えているのであれば、入学式以降2週間くらいは避けたほうが無難と言えるでしょう。以前キャリアセンター職員の方も、この時期の企業対応は時間的に難しいとおっしゃっていました。
新入生が入学したことで、キャンパス全体がソワソワした雰囲気になっており、新年度を迎えて各部署が慌ただしい状態です。
キャリアセンターの主業務である就職関連も、最も遅い就活スタート組も含めて就職相談が盛況になる時期にも関わらず、新学期における大学全体のガイダンス等で人手が足りず、直接関係ない行事にキャリアセンター職員の方が駆り出されるケースも聞いたことがあります。
むしろ5月や6月以降の方が、(選考結果が出始め)上手くいってない学生が会社探しを改めて行うので、キャリアセンターへの訪問が喜ばれる可能性が高いです。
大学訪問と大学の夏休み
「学生時代の長かった夏休み」を思い出し、しばしば懐かしさを感じている採用担当者もいらっしゃるかと思いますが、大学訪問に夏休みはありません。大学内は常に動いているので、学生が夏休みになる7月や8月もアポを取れば面談することは可能です。
大学院生(特に理系)は研究があるので、通常通り毎日通学してくる学生も多く、夏休みは学部生が不在の為いつもよりも閑散としたキャンパスにはなるものの、大学訪問がNGな時期ではありません。
ただし研究室やゼミに関しては、意外にこの時期先生が夏休みを利用して長期で海外出張などで不在のケースを何度か経験している記憶がありますので、アポイントは必須です。
9月からの大学訪問
大学訪問において分岐点となるのが、実は「9月・10月」のいわゆる大学の後期が始まる(開始早々の)時期です。この時期は、学内においても低学年(3年生やM1)に向けたガイダンスが始まるなど、次年度の就活に向けた動きが校内にも色濃く出てきます。
そのため、大学訪問においてのターゲットが次年度の学生に変わっていく時期でもあり、毎年大学訪問を実施している企業がOB訪問するのも、この時期から年末くらいまでになります。もしかすると、他社のOB訪問と廊下ですれ違うかもしれません。
次年度がメインの採用ターゲットに変わるこの時期ですが、一方で当年の採用活動継続は歓迎されます。
お分かりかと思いますが、この時期は下記学生がいる(新たに出現)にもかかわらず、彼ら彼女らを対象とした求人は逆に次々とクローズする時期だからです。
未だ未内定の学生
9月卒業の学生(留学生が多い)
院試不合格で就職に進路変更した学生
採用する企業側の中には、さっさと次年度に切り替えたい気持ちがあるかもしれませんが、まずは当年向けの採用情報を先に出すことで、次年度に向けた話もしやすくなるのがこの時期です。
この時期の訪問は、今年度の求人も持参するようにしましょう。
大学側での求人受付開始時期
後期試験、入試(センター試験の会場になることも)、論文発表、卒業式、年度末の業務
年明けから春先にかけての大学は、なんとなく忙しそうな印象があるのですが、これまでこの時期にアポが取りにくかったイメージはありません。
院生は修士論文の発表があるので、ゼミや研究室などはアポが取りづらそうに思うかもしれませんが、先生はむしろ学内にはいるはずなので、時間帯が合えば会ってくれます。
また求人公開は正式には3月からになるのですが(大学に求人情報を持参した場合は、学内での公開や掲示)、最近は12月、年始、2月、しっかり決まりを守って3月、と大学によって変わってきています。
いつ行っても問題ない関係を作る
ここまで読んで頂いてお分かりのように、大学訪問において絶対NGの時期というのは存在しません(あくまで個人的な見解ですが)。
今回ご紹介したのはあくまで一例ですので、大学ごとにスケジュールや状況も異なってきます。大学訪問をする中で、そのタイミングを見ながらアプローチ方法を考えていきましょう。
「迷惑でない」「多少なりとも学生にとってメリット」という観点で考えて、キャリアセンターや先生たちとしっかりと関係構築をしていくことで、いつ訪問しても問題ない関係になっていくことが出来ます。