ビジネス本

「経済のニュースが面白いほどわかる本」感想とまとめ

本当に良く分かります。
まだ幼かったので、バブル~バブル崩壊をしっかりと理解していませんでしたが非常に簡単に分かりやすく説明してくれています。他にも分かった気になっていた事もあり改めて勉強になる一冊でした。

日銀短観とは

日本銀行が3ヶ月に一度出す。“企業短期経済観測調査”
毎年3、6、9、12月に調査を実施。4月初、7月初、10月初、12月に調査結果を公表

どうなると会社は倒産するか

倒産とは、債務の支払いが不能になった状態のことを言う。
債務とは借りたお金を変返す義務のこと。
一回目に不渡りを出してから、六ヶ月以内に二回目の不渡りを出すと取引停止。

会社再生法:管財人がおり企業再建に向けた計画を作成。経営陣は退陣。時間がかかる。
民事再生法:経営陣が残って再建を進める。経営者の居座りを助長する。
自己破産:完全に消滅する

失業率はどうやって計算するか

15歳以上の人口を2つに分ける
①非労働人口(主婦、学生、高齢者、病人)
②労働力人口
 労働力人口をさらに2つに分ける
 ・就業者:前月末一週間に1時間でも働いた人
 ・完全失業者:求職中で仕事があればすぐに働ける人

完全失業者÷労働力人✖100→完全失業率

(実態よりも低く出る失業者)
・前月最終週に1時間でも働いている
・たまたま臨時で仕事がある
・職探しを諦める

経済成長率はどうやって見るか

GDP(Gross Domestic Product):国内総生産。年間国内で販売された商品の値段を合計したもの。
規模が大きくなると成長率は低下する。
潜在成長率を経済成長率が下回る→不景気
※経済規模が500兆円あると2兆円のびても0.4%

日本の産業が空洞化している

日本国内では地方から工場が撤退している。
製造業で働く人:1991年末の1558万人→2010年末1048万人 33%減

どんな銀行が安全か

銀行には「8%ルール」がある。銀行は自己資本の12.5倍貸し出せる。
※国内のみで仕事をする銀行は4%ルール、25倍貸し出せる。

消費者金融は無担保で貸すので金利が高い

「社債」という「会社の債券」を一般の人に買ってもらう形で資金集めする会社もある

日銀特融:担保を取らずに資金を貸し出す。パニックを起こさないように

日本銀行量的緩和の仕組み

日本銀行の金利水準がバブル崩壊後次々に引き下げられた。
1995年9月0.5%→2001年0.1%
効果がないため

日本銀行が一般の銀行から国債や社債を大量に買い上げ

当座預金に利子のつかないお金が貯まる

積極的に貸し出すようになる
当座預金残高目標→5兆円→6兆円→10兆→2004年1月30兆円〜35兆円

税金・出生・消費税

会社を通して税金を徴収する現在の制度は1940年に作られた。
※戦時中に効率よく戦争資金を徴収するため

2009年合計特殊出産率:1.37人 ※人口を維持するには2.1人
日本の高齢化率は世界一 23.1%4人に一人が65歳以上。
2.47人で一人の老人を支える

(消費税)

イギリス、イタリア:20%
フランス、ドイツ:19%
スウェーデン、ノルウェー、デンマーク:25%

株式と円高ドル安について

日経平均株価:東証一部の代表的な企業225社の株価平均を毎日計算
TOPIX:東証株価指数 市場の動きを示す者(1968年1月4日を100としてカウント)

(円高・円安)

日本から輸出が増えると、日本企業へのドルの支払いが増え、
日本企業はドルを円に換えるので「円の需要」が高まり円高になる

アメリカで景気が過熱しているとアメリカの金利が上がる。
するとアメリカの株価が上がる。
日本企業は円をドルに換えるので、円安ドル高になる

1944年にドルが基軸通貨になる“ブレインウッド体制”という固定相場制になった。
※交換比率を固定し“ドルはいつでも金に換える”ことを約束
その後、アメリカ国外に行き渡るドルの量が増え、
1971年に今後金との交換は行わないと声明をだし「ニクソンショック」と呼ばれた。

<TPP>

FTP(自由貿易協定):協定構成国のみを対象として、モノやサービスの貿易自由化を行う協定。

EPA(経済連携協定):協定構成国間での物やサービスの貿易自由化だけでなく、投資の自由化、人的交流の拡大、協定の促進など幅広い分野を含む協定。

TPP:環太平洋戦略的経済連携協定

※スタートはシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ

サブプライムローン

低所得者に高金利で住宅ローンを組む
※アメリカではローンが払えない時は担保の家を取り上げて終了

2000年代のアメリカは住宅バブル

1.担保でお釣りがくるので“サブプライムローン”に積極的
2.住宅ローン会社はリスク回避で債券を投資銀行や証券会社に売る
3.債券を商品化して商品にする
4.リスク回避のため、普通の債券とパッケージ化
5.アメリカの住宅バブルが弾ける
6.サブプライムローン債券も暴落
7.不安が不安を呼び、世界のお金の流れが止まる
8.共和党は、政治や行政が民間経済への介入を嫌う
9.アメリカの銀行が自動車ローンへの貸し出しを制限
10.アメリカの自動車販売店が店じまい→日本の車が売れない
※ゴールドマンサックスは、商業銀行の子会社に衣変え

バブル崩壊

1.1985年「プラザ合意」
 輸出を伸ばすために先進5ヶ国でアメリカのドル安への協力を合意。

2.ドル安のため、日本は「円高不況」になる 1ドル=240円→120円

3.景気が悪くなった日本は不況対策へ金利を上げる。アメリカはドル安でも輸出は伸びず

4.「ルーブル合意」
 ドル安を止めるため、アメリカの金利を高くする。結果資金がアメリカへ流れる。

5.日本は景気が回復していたものの、ルーブル合意があったため金利を上げられず

6.間もなく日本などが金利を上げるだろうと投資家がアメリカから資金を引き揚げたために
 ブラックマンデーが発生したため、日本は金利を上げられず

7.お金が世間に出回る

8.バブル潰し(不動産取引資金貸し出し禁止、地価税創設など)

9.バブルが弾ける